歯の健康を守る為に必要なデンタルフロスの正しい知識

概要と種類

デンタルフロスとは、歯と歯の隙間に残った汚れを除去するための道具です。ナイロンなどの細い繊維できた専用の糸なので、歯茎を傷付けることなく汚れを絡め取ることができるアイテムです。口腔内の汚れはプラークと呼ばれており、正確には細菌の塊です。
プラークの中には約600種類の細菌が存在しており、プラーク1mgで約1~2億もの細菌がいると言われています。プラークは、ネバネバと粘着性が強いのが特徴です。歯の表面にしっかりとこびり付いており、特に隙間は歯ブラシが届きにくく、うがいをしても取り除くことができません。そのため、口腔内の健康を守るためにはフロスが必要不可欠になります。


デンタルフロスには、大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目は、糸巻きタイプと言って、長いフロスが巻き付けてあるタイプです。最近の糸巻きタイプは蓋ができる専用の容器に入っています。必要な分だけ切って使用しますが、1回に使用する長さは40cm程度とされています。

デンタルフロスの使い方としては、まず片方の中指に2回から3回巻き付けます。反対の手の中指にも同じように巻き付けたら中指と中指の間のフロスをピンと張った時の長さが15cm程になるよう調節したら準備完了です。後は、両手の親指と人差し指で摘みながら操作してプラークを取り除いていきます。
2つ目のタイプは、ホルダータイプと言って持ち手が付いているデンタルフロスです。爪楊枝感覚で使いやすいのが魅力で、形状によってF字型とY字型に分けられます。F字型は下顎前歯部分を磨くのに適しており、Y字型は上の部分や臼歯に使いやすいので、部位によって使い分けると良いです。


意外と知らないデンタルフロスの使い方とポイント

デンタルフロスは今や多くの人達が愛用しているアイテムですが、正しい使い方について意外と知られていないことがあります。まず、フロスとよく似たものに歯間ブラシがありますが、これらを混同していたり、どちらかを使っていれば大丈夫と思っていたりするケースが多い傾向にあります。歯間ブラシには糸ではなく細いブラシが使われています。隙間が狭い部分にはデンタルフロスを用い、広い部分には歯間ブラシを用いるのが正しい方法です。


また、ホルダータイプのデンタルフロスの場合、繰り返し使用できると思っている人もいますが、プラークには大量の細菌が潜んでいます。水で洗っても落ちにくく、せっかく取り除いたプラークをまた口の中に戻してしまう可能性があり、口腔内の炎症などさまざまなトラブルの引き金にもなりかねないため、1回使うごとに使い捨てにするのが望ましい利用方法です。
デンタルフロスは1日3回使用するのが理想とされていますが、プラークコントロールの観点から言えば回数よりも毎日続けていくことが大切になります。食後の口腔内に残った汚れは24時間以内にプラークへと変化し始めるため、少なくとも1日に1回は使用するようにします。 最も重要なのは、夜寝る前の使用です。就寝中は唾液の量が減り、口腔内の細菌が増殖するため、就寝前の歯磨きとセットでの使用が効果的です。愛用者の間ではブラッシングとフロスどちらが先かということ度々話題になりますが、ブラッシングでは届かないプラークを取り除くのが目的なので、どちらが先でも大丈夫です。


フロスが健康のためにも良い理由

デンタルフロスで歯の健康が保たれるのは多くの人が知っている事実ですが、実は全身の健康にも深く関わっています。その理由としては、最近の研究で歯周病菌が心筋梗塞や脳梗塞の引き金となっていることが分かってきたためです。特に妊婦は歯周病にかかりやすいということや、妊婦の歯周病罹患によって低体重児や早産が引き起こされやすくなるといったことも判明してきました。その他、骨粗しょう症やメタボリック症候群など現代の日本人を脅かす健康問題も歯周病が大きく関わっており、最近になってプラークコントロールの重要さが改めて提起されています。
現在、日本人におけるデンタルフロスの使用率は20%も満たしておらず、特に男性の使用率の低さが課題となっています。毎日使用している人となると割合は更に低くなります。そのような状況の中、日本人の歯周病罹患率は20代で7割、30代から50代で8割、60代以上になると9割と年齢に伴って高くなっています。


また、子どもの歯周病率も高くなってきていることが問題視されています。専門医の間でも子どものうちからフロスの使用が推奨されており、最近では子ども向けの商品も販売されています。この商品は、子どもの小さな口にフィットするよう作られており、大人用よりも繊維が細く作られています。
ホルダータイプの場合には、子どもの手で握りやすいよう工夫されていると言った特徴があります。もちろん、ワックスも使用していません。フルーツなどの香りが付いているタイプもあり、自ら進んで使いたくなるような工夫が施されています。子どものうちからプラークコントロールの習慣付けることが、後々の健康を守ることに繋がります。

一度歯周病になると歯周病だけでなく他の病気も発症する恐れもあります。小さい時からデンタルフロスを使う習慣付けると長期間で歯周病予防に繋がります。 使い方に困った場合は神戸元町にある神谷歯科医院までご相談ください。