目的に合った「歯磨き粉の選び方」とは?

様々な歯磨き粉

様々な種類がある歯磨き粉は、本当にどれが良いかを考えると迷ってしまいますよね。
できれば自分の悩みにあったものを使いたいですが、味やパッケージなどで選んでしまうこともあるのではないでしょうか?
しかし、自分に合わないものを選んでしまうと、症状が悪化したり、今までなかった口内トラブルを招く可能性があります。
そこで、まずは歯磨き粉を選ぶ際のポイントを2点お伝えします。毎日使うものですので、ぜひ参考にしてみてください。

目的に合った歯磨き粉選び

虫歯対策や口臭予防など、お口の悩みは人によって様々です。
歯磨き粉には、それぞれに特化した目的があります。

①虫歯予防
虫歯は、歯垢に含まれている細菌の生み出す「酸」によって、歯の表面のエナメル質が溶けることで発生します。
そのため、エナメル質を強くする働きがあるフッ素が含まれているものを選びましょう。エナメル質が強化されると、歯の再生(再石灰化)が促されるため、虫歯予防に効果があるとされています。
虫歯になりがちという方は、フッ素濃度1000ppm以上の歯磨き粉を使うとより良いでしょう。
②口臭予防
フッ素、塩化ナトリウムなど、殺菌作用や消臭作用のある成分が含まれた歯磨き粉がおすすめです。緑茶などの成分も、口臭予防に役立ちます。
口臭が起こる原因は様々ですが、主に生理的口臭と病的口臭の2つに分けられます。
生理的口臭は誰にでも起きる口臭で、口の中の唾液が少なくなったときに口膣内の細菌が繁殖して起こります。緊張したときや起床時、空腹時に起こりやすいですが病気ではありません。
歯磨きをしたり、こまめに飲み物を飲んだりうがいをしたりすれば自然に消えることが多いです。
一方で、病的口臭は、歯周病や虫歯などが原因で発生するものです。
歯磨きをするだけでは根本的な解決にはなりませんので、一度専門医に見てもらうことをおすすめします。
③歯周病予防
歯周病は、歯茎の中に入り込んだ細菌が原因で引き起こされます。
歯を失う原因第1位である歯周病ですが、痛みがほとんどなく見た目も変化がないため、進行に気が付かないのも特徴です。
歯周ポケットを清潔に保つために、浸透殺菌作用が高い成分、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)、酸化ナトリウムなどが含まれた歯磨き粉を選びましょう。
また、研磨剤の入った歯磨き粉は避けてください。
研磨剤は歯茎を傷つけやすいため、歯周病が悪化することもあるので注意が必要です。
④ホワイトニング
日々の食事や喫煙などで歯は汚れていきます。でも、白い歯の方が印象もよく、清潔感もありますよね。
歯の汚れであるステインをきれいに落としたいという方には、ポリリン酸ナトリウムが入っているものがおすすめです。
また、ホワイトニング機能のある歯磨き粉の中に、研磨剤が含まれているものもあります。研磨剤がないと汚れが落ちにくいのも事実ですが、歯の表面を削りすぎてしまう危険性もあります。
コーヒーを飲んだり喫煙したときだけ使用するなど、使い方を工夫してください。
⑤お子様向け
歯は一生の財産になりますので、子供のときからの歯磨きは非常に重要です。
歯が生え始め、自分で口をゆすげるようになったら歯磨きを使うタイミングです。それまでは、ガーゼやシートタイプのもので磨いてあげましょう。
まだ成長途中の歯は、大人と同じものでは刺激が強すぎてしまいます。
発泡剤・研磨剤・清涼剤が含まれていないものを選んであげてくださいね。
フッ素は歯を強くする働きがあり、歯磨き後も口の中で残留して虫歯予防効果も発揮します。普通濃度のものを使用して大丈夫です。

お子様が歯磨きを嫌がる場合は、甘いフレーバーがついたものや、容器にキャラクターが描かれているものなどもあります。
何よりも、お子様が喜んでくれるものを選ぶのも大切です。

歯磨き粉の形状の選び方

歯磨き粉には様々な形状があります。使用している歯ブラシや、自分の磨き方に合わせて選んでみてください。

①ペースト状
普段私たちが歯磨き粉と言われて思い浮かべるのがこちらのタイプです。発泡剤が含まれているため泡立ちやすく、少量でも使用できるのでコスパが良いのが特徴です。
泡を口の中にいきわたらせるようにするとよく磨けます。色々な味があり、種類が豊富にあるので自分のニーズに合わせて選んでくださいね。
ペースト状の歯磨き粉
②ジェル状
泡立たないのが特徴のジェルタイプ。泡立たないため汚れを見つけやすいので、磨き残しが多い方や時間をかけてきれいに歯を磨きたいという方におすすめです。
泡が垂れることもないので、メイクを崩したくない方も安心して使えます。
また、研磨剤不使用のタイプが多く刺激が少ないのもポイントです。
電動歯ブラシを使っている方も、ジェルタイプの歯磨き粉が。ペースト状のものですと泡が飛び散ってしまいます。
③液状
歯磨き粉が苦手な方におすすめしたいのが液状の歯磨き粉。マウスウォッシュのようにブクブクとうがいをし、その後に歯を磨きます。
口の中全体にいきわたらせることができ、汚れも見やすいので磨き残しが少ないのでじっくり歯を磨きたい方はお試しあれ。
④粉状
昔ながらの粉末タイプの歯磨き粉です。手のひらや皿に乗せ、水で濡らした歯ブラシにつけて磨きます。
刺激が少ないものが多いですので、過敏な方でも安心して使えます。
粉状の歯磨き粉

 

様々な「歯磨き粉」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
歯みがき剤には、汚れを除去しやすくするだけでなく、つきにくくする働きがあります。
人それぞれお口の環境は違います。歯ブラシを共に、自分の口の状態に合った歯みがき粉を選んで、効率よくプラーク(歯垢)を除去しましょう!

神谷歯科医院では患者様にあったブラッシング方法もご提案しておりますので、定期健診にてお気軽にご相談ください。

 


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