子供の頃に生えず、20歳前後になって急に生えてくる親知らず。大人になってから抜いたという方は沢山いらっしゃるはずです。
親知らずは生え方次第で抜歯が必要になります。現代人は調理法の発達で顎が小さくなってしまったので、抜歯が必要な方も昔に比べて増加しています。
抜歯には痛みや腫れなどが伴う事をご存知の方は多いですが、抜歯後に注意すべきこともあるんです。
意外と知られていないのは、抜歯した後の穴が塞がらず骨が露出し痛みを伴うドライソケットなどの症状。
安心して施術を受けるために、親知らずを抜歯したときに起こる症状や注意点についてご紹介します。
親知らずの抜歯で現れやすい症状
親知らずを抜歯する際は麻酔が効いているので痛みなどを感じることはありません。
しかし、抜歯した後に強い痛みや腫れ、ドライソケットなどの合併症を引き起こすことがあります。
軽い出血は血餅ができるまで我慢
親知らずを抜歯した後の2〜3日は極少量の出血が起きます。ただ、出血したからといって焦る必要はありません。
抜歯直後は赤血球や白血球などが血餅と呼ばれるものを作り出し、抜歯でできあがった隙間をかさぶたの様に塞いでいきます。
抜歯の痛みを気にしすぎて舌や歯ブラシで血餅を取ってしまうと、さらなる出血を招くことになりかねません。大量出血でない限りあまり気にすることはありませんが、気になる方は歯医者で聞いてみるといいでしょう。
強い痛みや腫れは歯科医師から処方される痛み止めで対処
抜歯することで一定期間激しい痛みや腫れが起きることがあります。抜歯直後は痛みがなくても、麻酔が切れた後には痛みを感じるようになり、数日は頬が腫れたりすることがあります。
痛みを軽減するために歯科医師から鎮痛剤などが処方されるはずです。鎮痛剤が効かない方や痛みが長引く方は歯医者で相談するようにしましょう。
ドライソケット
親知らずの抜歯後にできた隙間は、血餅が隙間を埋めてくれる事は上記でもご紹介しました。
しかし血餅が取れたり、上手くできないために穴がふさがらず、骨がむき出しになってしまう方も中にはいらっしゃります。この状態がドライソケットです。
ドライソケットは骨が露出しているために刺激を受けやすく、強い痛みや感染症が起きやすくなります。ドライソケットになったら再度治療を行う必要がありますので、早めにく抜歯を行った歯科医院を訪れるようにしましょう。
親知らずを抜歯したときの注意点
親知らずを抜歯したら、口にするものや細菌の感染に気を付ける必要があります。注意を怠ると治療が長引く恐れがあります。
抜歯した箇所は血餅が剥がれてしまうので触らない
血餅はちょっとの力で触るだけでも取れてしまいます。血餅が取れてしまうとドライソケットの状態になり、完治が遅れかねません。
また、抜歯をした箇所は傷になっていますので、傷口から細菌が感染してしまう恐れがあります。親知らずを抜歯した箇所が気になるかもしれませんが、触らないことが大事です。
抜歯箇所を傷つけないように柔らかい食品を食べる
親知らずを抜歯して麻酔が切れたら食事をとることができますが、注意する必要があります。
固形食は抜歯した箇所を傷つけ、隙間にものが詰まってしまう恐れがあるので、基本的に抜歯した当日は固形食ではなく、流動食をとるようにしましょう。
また、麻酔が解けた後でも数日は噛んだりする感覚や温度感覚が鈍くなっていることがあるので、食べ物の温度にも注意が必要です。飲食に適した温度か確認することも行いましょう。
歯磨きやうがいは優しく弱い力で行う
強い力で歯磨きやうがいを行うことによっても血餅が取れやすくなってしまいます。
抜歯当日以降は歯磨きをすることができますが、歯磨きやうがいは一定期間抜歯箇所に触れないことが大切です。
どうしてもきちんと丁寧にオーラルケアをしたいという方は、優しく柔らかい歯ブラシで磨いたり、液体歯磨きで軽くすすぐだけに抑えておきましょう。
抜歯した箇所を触れないようにする事が大切
親知らずを抜歯した後は処置した箇所が気になるかもしれませんが、傷口を触って血餅が取れると治療が長引いてしまうかもしれません。
治療を長引かせないためにも、抜歯した箇所は少し気に留める程度にして下さいね。
- 参考ブログ記事はこちらから
- 抜く?抜かない?親知らずが引き起こすトラブル
- 早めに親知らずを抜歯すると良いポイント