歯をぶつけた時の応急処置や治療方法は?

スタッフブログ(一般)

歯が欠けたら歯医者に行く、当たり前のように思われるかもしれませんが、歯科医院で診察を受けて治療することが一番有効な対処方法です。特に、歯が大きく欠けたり、抜けたりした場合は、すぐに歯医者で適切な処置を受けることでもう1度ひっつけることができる場合があります。
逆に歯医者に行くまでにやってはいけないこともありますので注意が必要です。
今回は、応急処置でやってはいけないこと・するべきことをご紹介します。

やってはいけない3つの応急処置

歯が欠けた様子

 

  • 何もせずに1日以上放置する
  • 歯を水洗いする
  • 歯や歯茎を冷やす

何もせずに1日以上放置する

歯が欠けたときに、痛みがないからといって放置しておくと、後の治療に時間がかかってしまうことがあります。特に、歯の根元から折れたり、抜けたりした場合、1日以上放置すると歯茎の穴が塞がり始めるため、歯をもう1度つけることが難しくなってしまいます。

歯を水洗いする

欠けたり抜けたりした歯の衛生面を考えて、水洗いしようと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それもよくありません。歯の根元には歯根膜という歯根と歯槽骨をくっつける働きをする組織が洗い流されてしまい、歯をくっつけることができなくなってしまいますので、例え、歯が落ちて汚れていたとしても洗わずに歯医者まで持って行くことが大切です。

歯や歯茎を冷やす

患部を冷やす事は歯の歯茎の血行を悪くしてしまうので良くありません。

するべき2つの応急処置

歯医者に行くまで、欠けたり抜けたりした歯の状態を保つことは重要です。そのためには、以下の応急処置をするとよいです。

  • 歯を牛乳に浸す(欠けが大きい場合や抜けた場合)
  • 歯を持って1時間以内に歯医者へ行く

歯を牛乳に浸す(欠けが大きい場合や抜けた場合)

歯を牛乳に浸すことで、歯根膜を保護する効果があります。 歯が欠けたときなどに地面に落ちてしまうこともあるかと思いますが、例え泥だらけになっていたとしても、水洗いせずに牛乳に浸してください。
ちなみに、牛乳も近くにない場合は、乾燥させることも良くありませんので、歯を口の中に入れて歯医者へ行くことが一番良い方法になります。

歯を持って1時間以内に歯医者へ行く

歯茎は時間の経過とともに塞がっていくため、一刻も早く歯医者へ行くことが大切です。

また、食事中に硬いものを噛んだ以外の外的な要因(顔面を強打したなど)で歯が欠けたりした場合は、あごや他の部分も痛めている可能性もありますので、歯医者より口腔外科へ行った方が良いかもしれません。
かかりつけの歯科医院がある方もいらっしゃると思いますが、遠く離れている場合は最も近い歯科医院か病院の口腔外科へいくことをオススメします。

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当院での治療方法

転倒や事故で歯に強い力が加わったとき、歯がグラグラしたり、欠ける、割れる、場合によっては抜けてしまうことがあります。そのような時の当院での治療法を症状別にご紹介します。

1.抜け落ちた

事故や怪我などで歯が根元から抜けてしまったとき、すぐに適切に対処すれば元通りに治せる可能性があります。ポイントになるのは、歯の根の表面にある歯根膜。歯根膜が生きていれば、抜けた歯を元の場所に戻して固定すると、歯根膜を介して、1か月ほどで元通りになります。抜けた歯を元に戻せるかどうかは、時間の勝負です。抜け落ちてから30分以内に再植するのが理想とされているので、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。また普段から緊急時に備えて、正しい知識をもっておくことが大切です。
抜けた歯を元に戻せない場合は、ブリッジや入れ歯、インプラントを入れなければいけません。ブリッジとは、歯を失った所に両側の残った歯を利用し、橋渡しをして接着剤でガッチリ固定して入れる方法です。取り外し入れ歯とは、歯を失った部分に人工歯を入れる場合、残った歯を利用して、それにバネを掛けて人工歯を入れる方法です。インプラントとは、天然の歯を削らず、歯が抜けた所に歯の根っこにあたる部分を顎の骨に埋入して、その上に人工の歯をかぶせる治療法です。

2.グラグラ

歯を打ったことで、歯がグラグラになったり、周りの歯肉から出血することもよくみられます。歯の動揺は、歯を支える骨の部分がダメージを受けた場合に起こりやすいのですが、ときには歯の根が折れた(歯根の破折)場合にもグラグラになります。まずは、レントゲン写真を撮って、歯の根の状態(歯根破折の有無)を確認する必要があります。
動揺が軽度な場合は、受傷した歯をできるだけ安静にして様子をみますが、明らかな動揺がみられる場合は、両脇の歯と接着性のある樹脂で固定して安静を図り、数週間観察します。ぐらつきが激しい時は、歯の神経や血管が切れている場合があります。その場合は後に歯の色が変色したり、噛むと痛みが起こったりしますので、歯の神経の治療(根管治療)が必要になります。歯ぐきよりのところで根が折れていたり、根が斜めに折れている場合などは、抜歯になる可能性もあります。

3.欠けた

3-1 小さく欠けた場合

欠けたことで鋭利なところがあれば削って、コンポジットレジンという白いプラスチックを詰めます。

3-2 大きく欠けた場合

状態が良ければ、欠けた歯を歯科用接着剤で付けます。再植が難しい場合は、鋭利な箇所を削って歯型を取ります。それによって作成したクラウンという被せ物を装着します。被せ物の素材は保険診療であれば、銀歯や白いレジンを用います。自由診療であれば、セラミックやジルコニアが使われることが多いです。

3-3 神経が露出している場合

神経を取り除く「根管治療」をします。歯の内部の象牙質まで欠けて、神経が露出していると痛みが発生します。そのため、ファイルと呼ばれる先のとがったやすりのような道具で神経やその周りの組織を取り除きます。神経が入っている根管内部をきれいにしたら、細菌が入らないように薬を詰めます。最後は、歯型を取って作った被せ物を装着します。

4.割れた

根元から折れた場合は、歯を支えることができるなら、残っている歯を使用して被せ物をします。または、両隣の歯を土台にして義歯を付けるブリッジを行います。欠けた部分が大きければ抜歯します。歯が欠けただけでなく縦に大きく割れた場合も、ほとんどが抜歯となります。歯がなくなったところはインプラントやブリッジ、入れ歯でまかないます。

笑顔の女性

当院では急患も対応しております。
歯をぶつけたときに、歯が抜けたり欠けたりした場合はすぐにお問い合わせください。

 


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