話すときや笑うときに目立つ銀歯が気になりませんか?
以前は、保険で出来る奥歯の被せ物は銀歯しか認められていませんでしたが、今新たにCAD/CAM冠(キャドカムカン)と呼ばれる白い被せ物が保険適用になりました。
この記事では、保険適用でできる白い被せ物と保険適用外の白い被せ物のそれぞれの特徴をご紹介します。どの被せ物にするかお悩みの方は参考にしてみてください。
保険適用内の白い被せ物について
CAD/CAM冠はハイブリットレジンと呼ばれるセラミックとプラスチックを合わせた白い素材です。
CAD/CAM冠が使用できる条件
- 小臼歯(下図4番・5番)に使用する場合
- 上下顎両側の第二大臼歯(下図7番)が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等において第一大臼歯(下図6番)に使用する場合
- 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、大臼歯(下図6番・7番)に使用する場合(医科の保険医療機関又は医科歯科併設の医療機関の医師との連携のうえで、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準じるもの)に基づく場合に限る。)
CAD/CAM冠のメリット
- セラミックのような天然歯に近い透明感は無いが、色が白い。
- 保険適用で治療費が抑えられる。(ただし、金属冠よりは費用が掛かります。)
- 金属アレルギーを起こさない。
- 硬すぎないので、かみ合う歯を傷めにくい。
CAD/CAM冠のデメリット
- 歯を削る量が大きい。
- 単色のみなので、審美性はあまり高くない。
- 数年経つと、変色してくる。
- 強度が低く、割れやすい。力がかかる歯にはつけられない。
- 大臼歯適応の場合、条件が限られる。
- 金属冠に比べ装着後短期間での脱離の発生率が高いことが知られている。ただ、脱離した場合でもそのままお持ちいただければ再装着することが可能な場合がほとんど。
保険適用外(自費)の白い被せ物について
メタルボンド
メタルボンド冠とは中身は金属で、外から見える部分にのみセラミックを貼り付けたクラウン(被せ物・差し歯)
メリット
- 色が歯に似ているので見た目が良い。
- 中身が金属なので割れにくく、ほとんどの部位に使用できる。
- 汚れ(プラーク)が付きにくい。
- 内側が強固な金属なのでブリッジに最適。
デメリット
- 色調はオールセラミッククラウンに劣る。
- 裏側からは金属が見える。
- 保険外の治療なので、値段が高い。
オールセラミック(e.max)
メリット
- 非常に見た目が良く、ほとんど変色しない。透明感がある。
- 汚れ(プラーク)が付きにくい。
- 金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯茎の変色、金属アレルギーが起こる可能性が低い。
- 唾液の吸収による変色がない。
デメリット
- 衝撃に弱くまれに割れる可能性がある。
- 保険外の治療なので、値段が高い。
オールセラミック(ジルコニア)
メタルボンドの内面の金属の代わりに、ジルコニアフレーム使用。
メリット
- 非常に見た目が良く、ほとんど変色しない。透明感がある。
- 汚れ(プラーク)が付きにくい。
- 金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯茎の変色、金属アレルギーが起こる可能性が低い。
- 唾液の吸収による変色がない。
- ほとんどの症例に使用することができ、仕上がりが綺麗。
- 内側が強固な素材なのでブリッジに適応。
デメリット
- 保険外の治療なので、値段が高い。
オールセラミック(フルジルコニア)
メリット
- 汚れ(プラーク)が付きにくい。
- 金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯や歯茎の変色、金属アレルギーが起こる可能性が低い。
- 唾液の吸収による変色がない。
- ほとんどの症例に使用することができる。
デメリット
- ジルコニア自体に透明感が無いので、他のオールセラミックに比べると審美性は劣る。前歯には不向き。
- 保険外の治療なので、値段が高い。
ゴールド
メリット
- 適合性(歯との密着度)に優れるので、接着面から虫歯が再発しにくい。
- 天然歯に近い硬さなので対合歯(噛み合う歯)を痛めない。
- 歯肉との境目が黒ずみにくく、見た目が明るく綺麗に仕上がる。
- 奥歯の使用に最適。
デメリット
- 金属なので、オールセラミックに比べると審美性に劣る。
- 保険外の治療なので、値段が高い。
保険適用のものも、保険適用外のものも種類が多く悩む方もいると思います。
当院では、患者様とご相談しながらご要望や口内環境によって最適なものを選んで治療を行います。 もう少し詳しく聞きたい方やお悩みの方はぜひ当院にご相談ください。
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