自分に合った「歯ブラシ」選びと使い方って?

きれいに歯を磨けたと思っていても、磨きにくい部分には爪楊枝ひとすくい分で1億個以上のバイ菌が取り残されています。磨きにくい部分の中には一生磨かれない場所があるかもしれず、そこから虫歯や歯周病が始まってしまいます。

大抵の場合、磨きにくい場所というのは噛み合わせの面や、歯と歯の間、歯と歯茎の間であることがほとんどです。そこに届きやすいのは「ヘッドが小さめの歯ブラシ」。

逆に、磨き残しがないようにとゴシゴシ歯を磨いていると、歯や歯茎がすり減ってしまいます。体の中で一番硬い組織である歯も長い歳月をかければ、すり減るのです。そして、一度すり減ってしまった歯や歯茎は元には戻りません。

特に歯の根元はすり減りやすく、歯茎がすり減ると歯が長く見えてしまいます。歯と歯茎のすり減りを予防するには「やわらかめの歯ブラシ」を使うことをおすすめします。

そこで今回は、自分に合った歯ブラシの選び方と歯磨き時の歯ブラシの使い方についてご紹介していきます!

歯ブラシの選び方

歯ブラシには「手用歯ブラシ」と「電動歯ブラシ」の2つのタイプがありますが、今回は手用歯ブラシについてご紹介していきます。
まず、手用歯ブラシには大きく分けて6つの種類があります。

歯ブラシの種類

①仕上げみがき用歯ブラシ
生え始めた乳歯を保護者がみがくための歯ブラシ。
仕上げみがき用:生え始めた乳歯を保護者がみがくための歯ブラシの画像
②乳歯列期用歯ブラシ
ヘッドの大きさが乳歯に適している歯ブラシ。
乳歯列期用歯ブラシ:ヘッドの大きさが乳歯に適している歯ブラシの画像
③混合歯列期用歯ブラシ
乳歯から永久歯へ生え変わる時期に適した歯ブラシ。
混合歯列期用歯ブラシ:乳歯から永久歯へ生え変わる時期に適した歯ブラシの画像
④永久歯列期用歯ブラシ
永久歯用に作られた一般的な歯ブラシ。
永久歯列期用歯ブラシ:永久歯用に作られた一般的な歯ブラシの画像
⑤矯正治療中用歯ブラシ
ワイヤー周辺を磨きやすいように、ブラシのカットが特徴的な歯ブラシ。
矯正治療中用歯ブラシ:ワイヤー周辺を磨きやすいように、ブラシのカットが特徴的な歯ブラシの画像
⑥部分みがき用歯ブラシ
別名「ワンタフトブラシ」ともいい、歯と歯の間や歯の裏側、親知らずなど、一般的な歯ブラシでは届きにくい部分をみがくための歯ブラシ。
部分みがき用歯ブラシ:一般的な歯ブラシでは届きにくい部分をみがくための歯ブラシの画像

次に、歯ブラシの材質や形状で注目すべきポイントをご紹介します。

歯ブラシを選ぶ時の5つのポイント

①歯ブラシの毛の硬さ
歯ブラシの毛先の硬さは、「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3つのタイプがあります。歯や歯ぐきを傷つけないために、基本的に「やわらかめ」を選ぶと良いでしょう。
②ヘッドの幅
歯ブラシのヘッドが大きいとブラシ部分も大きくなり、前歯など歯の面積が大きい歯は磨きやすいのですが、細かい動きが苦手なため、汚れが残ることがあります。隅々までしっかり磨くにはヘッドが小さめのものを選びましょう。
③歯ブラシの形状
歯ブラシを横から見ると、ブラシ面が山型にカットされたものと、平らにカットされたものがあります。
④毛の太さ
一般的な歯ブラシの毛の太さは、0.2mmほど。それよりも細い歯ブラシは「極細」となります。毛を細くして、歯周ポケットに入り込んだ歯垢などをかき出すねらいがあります。
⑤毛の材質
歯ブラシの毛に使われている材質は大きく分けて2つ。「ナイロン」と「飽和ポリエステル樹脂(PBT)」です。毛先がナイロンの歯ブラシは、吸水性が低く、菌が繁殖しにくいといわれていますが、飽和ポリエステル樹脂の方が吸水性がより低く、速乾性もあるため衛生面で優れています。
また、飽和ポリエステル樹脂の方が毛がやわらかくてコシがあり、ナイロンよりも耐久性に優れています。そのため、極細毛の歯ブラシに使われていることが多いです。

 

歯磨きの仕方

歯の磨き方に種類があるのをご存知でしたか?
もしかすると学校で習ったという方もいるかもしれませんが、ここでは代表的な2つの方法をご紹介します。

スクラビング法

歯に対して歯ブラシを90度(舌側は45度)に当てて磨くスクラビング法という歯の磨き方

まず1つ目が「スクラビング法」。歯に対して歯ブラシを90度(舌側は45度)に当てて磨く方法です。小刻みに動かして、1本の歯に対して10回程度ブラッシングします。

バス法

歯周ポケットに対して45度の角度で磨くバス法という歯の磨き方

2つ目が「バス法」。歯周ポケットに対して45度の角度で磨く方法です。歯と歯茎の隙間もしっかりみがくことができます。
毎日の歯みがきでぜひ実践してみてください。

歯ブラシの交換のタイミングって?

歯ブラシってどのタイミングで交換しますか?
歯ブラシを新しいものに交換するタイミングは、ヘッドを後ろから見て毛先が開いているのが分かった時です。だいたい1〜3ヶ月に1度くらいで交換しましょう。
間違った磨き方は、歯と歯ぐきを傷つけてしまいますよ。磨き残しにも磨きすぎにも注意が必要です!

もし、1か月以内に毛先が開いていた場合は、磨き方が間違っている可能性がありますので、歯科衛生士さんに正しい磨き方を教えてもらいましょう。

次回は自分に合った「歯磨き粉」選びについてご紹介しますので、是非チェックしてみてください!

 

 


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