寝ている間の歯ぎしりや食いしばり対策にナイトガードが保険適用内で作製できることをご存知でしょうか。
保険適用と言っても4,000〜5,000円のコストはかかりますが、ナイトガードをつけるメリットは大きいです。ナイトガードをせずに歯ぎしり・食いしばりを続けたことにより問題が生じた方が治療やそれにかかる費用が大きいからです。
歯ぎしりを放置することによる障害や、ナイトガードのメリット・デメリットなどをご紹介します。
こんな悩みがある方はナイトガードがおすすめ
- 朝起きたときに口が開かない
- 口を大きく開けることができない
- 朝起きたときに顎や首に痛みがある
- 顎を動かすときに音がなる
- 顎が痛い
- 口を閉じた時に上と下の歯が当たっている
- くいしばりのクセがある
- 詰め物がとれやすい
- 歯がすり減っている
- 寝ている時に歯軋りをしている
歯ぎしりを放置することによる障害
歯軋りを放置していると、様々な弊害がでてきます。
大きな問題が出てくる前にナイトガードを使い、お口の中の健康を守りましょう。
開口障害
口が開かなくなる場合や、顎や首の激痛、顎がカクカクする等の症状が現れます。
徐々に症状は緩和されますが、劇的に改善する方法はない上、症状が落ち着くまでに時間がかかります。ナイトガードを使い、症状が出ない様に日々の予防が大事です。
詰め物がよくとれる
くいしばりや歯ぎしりをする方は詰め物がとれやすいです。
何度もとれるうちに歯が欠けてしまったり、詰め物の誤飲に繋がる危険があるため、ナイトガードを使い、摩擦を軽減することをおすすめしています。
歯の擦り減り
歯ぎしりによって歯の根本や噛み合う面が擦り減ることがあります。
歯の表面の硬いエナメル質が擦り減り、象牙質に近づいたり見えたりすると冷たいものが滲みるようになったり、滲みが酷い場合神経をとらなくてはいけなくなる場合もあります。
ナイトガードのメリット
自分が歯ぎしりや食いしばりをしているかが確認できる
歯医者から見て、歯ぎしり・食いしばりをしているかは歯を見れば一目瞭然ですが、自分では「歯ぎしりなんてしてない」「食いしばりなんて、、、」という方はたくさんいらっしゃいます。
寝ている間ですから、自覚症状のない方も多いですよね。
ナイトガードを使用して、傷や削れた跡があれば、あなたは確実に歯ぎしり食いしばりをしているでしょう。症状を改善するためには、患者様自身にきちんと自覚していただき治療に協力してしていただくことが大切です。
歯が削れるのを防止できる
人が食事の際に噛む力はだいたい10キロ程度といわれています。歯ぎしり食いしばりは、その何十倍もの力が持続的に歯や顎にかかり、その結果歯が削れたり顎に痛みが出たりするのです。
ナイトガードの使用により、歯が削れる代わりにナイトガードが削れてくれて歯を守ってくれます。
また、ナイトガードの厚みの分だけ噛み合わせが高くなるので、食いしばりの力を弱めることができると考えられています。
噛み合わせが整う
噛み合わせというのは、大人になってからも自覚症状なくほんの少しずつ変化していきます。 噛み合わせの不具合は口腔内だけでなく全身の歪みにもつながり、顎関節症、頭痛や肩こり、吐き気などが起こる可能性もあります。
患者様の本来の噛み合わせになるようにナイトガードの形状を調整できます。 そのためナイトガードには、噛み合わせの微妙なズレを調整し、諸々の症状を緩和する効果も期待できるのです。
メリットばかりではない!?ナイトガードのデメリット
決して安くはない
ナイトガードは、歯医者で上下の歯の型取りが必要になります。 保険適用で4000円〜5000円ほどです。
慣れるまで違和感、口の渇きがある
ナイトガードは寝る時につけます。そのため、どうしても眠りづらいという方も、、、
また、朝目覚めたときに顎の痛みや口の渇きを感じる方もおられます。 最初の1〜2週間は我慢が必要ですが、ほとんどの方が慣れていきます。
耐用年数に個人差あり
強化プラスチックですが、どうしてもすり減りにより、割れてしまったり穴が空いてしまうことがあります。
修理可能な場合もありますが限界があります。一般的には2〜3年で作り直しをおすすめしていますが、長ければ4年ほど使える人もいます。
ナイトガードの種類について
ソフトタイプ
柔らかいので違和感が少ないですが、耐久性不足と食いしばりの力が強くなる恐れがある点、虫歯のリスクを高めるおそれがあるためあまりオススメしていない医院が多いです。
ハードタイプ
一定の硬さを持ちながら歯よりも柔らかい素材を使うことで、歯ぎしりと食いしばりから歯を守ることができます。
ナイトガードのお手入れについて
実はとても汚れやすいナイトガード。
お手入れを怠ると細菌が繁殖してしまうことも、、、!
食後の食べ残しが残ったままマウスピースを装着してしまったり、コーヒーや赤ワインなどの色の濃い飲み物はマウスピースの着色の原因となりやすいです。
一番手軽で簡単なお手入れ方法は、指で優しくこすりながら水道水で洗うことです。
ブラシを使っても構いませんが、研磨剤をつけた歯ブラシで強く磨くと、マウスピースに傷がついてしまうので注意が必要です。
その他には、歯科医院やドラックストアなどに売っている専用の洗浄剤を使って洗浄する方法もあります。目に見えない汚れやニオイがすっきりと落とせ、除菌もできるおすすめの洗浄方法です。
洗った後は、よく乾かしてください。
濡れたままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなります。
ナイトガードは毎日お口に入れるものですので、しっかりお手入れして快適に使用しましょう。
ナイトガードのお作りをご希望の方や詳しく聞きたい方は、お気軽にお問い合わせください。
- 参考ブログ記事はこちらから
- スポーツマウスピース(マウスガード)について
- 歯ぎしりから起こりうる睡眠障害について
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