抜歯を余儀なくされた場合は、早めの対処される事をおすすめしております。
若いときに抜くほうが、骨がやわらかく、また親知らずと骨の癒着もしていないため抜きやすいため、抜くほうも抜かれるほうも比較的簡単に済みます。
親知らずの虫歯が進行してしまったら、歯がモロくなり、歯を掴むことができなくなってしまったり、歯茎が腫れていると、麻酔が効きにくかったり、治りが悪くなったりの可能性が高まります。
症状がひどくなる前に、定期検診などから主治医のアドバイスを参考にしましょう。
女性の場合は、妊娠中に親知らずが痛くなったりしても、麻酔を注射して抜歯なんて簡単にできるものでもないので、できれば妊娠前に抜歯しておいた方が安心です。
後、完全に生えてこなかった親知らずをそのままにしておくと、歯並びを悪くしてしまう可能性があります。
なぜなら、埋まっている親知らずは今にでも出てこようとして、隣の歯を押しています。そして押された隣の歯はその隣の歯を押すといった感じで、隣りへどんどん伝わっていき、歯並びを悪くしていくのです。
あと中途半端に親知らずが残っているせいで、歯磨きがしっかりとできないため、虫歯や歯周病になってしまうリスクが上がります。
親知らずが虫歯になるというのと、親知らずが残っているせいで、健康な他の歯が虫歯になってしまうリスクなどもあるのです。このように早めに対処することで、様々なリスクを抑えることができます。
智歯(親知らず)を抜歯する場合のかかる時間や費用、麻酔について
下顎は「下顎管を傷つけてしまう恐れがある場合」や、上顎は「上顎洞と貫通しそうな場合」など、 条件によっては、設備の整った大学病院、口腔外科に紹介することがあります。
レントゲンやCTで安全性を確認できた場合、当院でも歯を抜くことができます。
抜歯の手順
まず麻酔をし、麻酔が効いているか確認後に抜歯を始めます。
抜く時にかかる時間は、生え方にもよりますが30分〜1時間程です。
スムーズにいった場合、15分程で抜ける場合もあります。
抜歯後は、止血を確認し、そのまま帰宅してもらえます。お薬は先生の指示のもと服用してください。
麻酔の効き目は、個人差がありますが、大体、1〜2時間程度で効果が切れると言われています。
その間、温度がわかる飲み物は大丈夫ですが、食事は唇や舌、頬を噛んでしまうと危ないため控えた方が安心です。縫合した場合は、1週間後に抜糸(糸を抜く)をする必要があります。
親知らずが起こす様々な原因と症状
親知らずの抜歯前、抜歯後の注意事項
親知らずを抜くとなった場合の注意事項をご紹介します。
抜歯前
1.睡眠
前日は十分な睡眠を取り、体調を整えておきましょう。『緊張して眠れなかった』と言う方は事前に教えてください。
2.食事
食事は軽く済ませておく方が望ましいです。術後は麻酔が数時間効いているために、口の感覚がなく間違えて頬や舌を噛んでしまう事があり危険です。また、痛みや出血などですぐに食事を取る事は難しいと考えてください。
3.常用薬
日頃服用しているお薬は、お薬手帳などをご持参いただき、必ず事前にご提示下さい。お薬はご自身の判断で中止せずに飲み続けましょう。血液サラサラのお薬や骨粗鬆症のお薬や注射をされている方は、特別な対応が必要となる場合がありますので、忘れずにお教え下さい。
4.歯磨き
感染を防ぐ意味でも、歯磨き歯磨き は忘れずに清潔な状況で抜歯に臨みたいのです。うがいをしっかりするだけで感染率が下がるというデータもあります。 事前にクリーニングをしておくと、なお良いでしょう。
5.ハンカチのご用意
処置が終わり帰宅途中に後から出血することも考えられます。当院では歯を抜いた後に、出血を抑えるための処置を致します。また必要があれば滅菌したガーゼなどをおわたししていますのでご安心ください。
ガーゼを術後に咬んで頂くような対応をする場合は口元から血がにじむこともありますので、ハンカチを用意された方がよいかもしれません。
6.お車の運転
歯科での抜歯は、局所麻酔を使用します。そのため抜歯後に眠気が襲うようなことは ありませんのでご安心下さい。不安で注意力が散漫になりそうな方は、運転手付きでの来院をおすすめいたします。
7.お口の中は綺麗に
抜歯など歯科の処置の前にはキレイに歯を磨いてください。
特に抜歯は歯の根元から器具を挿入しますので歯に着いている細菌や歯石が傷口に入り込んでしまうためです。そうなると術後の痛みや治りが悪くなるリスクが高まります。出来たら更に事前にクリーニングを受けるとベストですね。
説明をしっかり受けた上 で納得して抜歯手術を受けていただくことが重要です。
抜歯後
1.止血
抜歯が終わると、ガーゼか脱脂綿を強く咬んでいるように言われます。これは、傷痕を圧迫して血を止めるためですから、10~20分間、強く咬んでいて下さい。
その間に傷痕は凝固した血液に覆われ、血が止まります。しかし、いつまでもガーゼを咬んでいると、口の中に唾液が溜まり、固まった血が溶けて、血が止まりにくくなります。
その後数時間は、溶けた血が唾液に混じった状態が続きますが、気にしすぎて頻繁に唾を吐くと、かえって出血の原因となります。唾液に血が混じると、多量に出血していると錯覚しやすいのですが、ほとんどの場合、心配要りません。
しかし、傷の上に血の塊が盛り上がってきたり、口の中が血の塊でいっぱいになるというような状態は異常出血ですから、至急歯科医に相談してください。
2.うがい
抜歯当日は、なるべくうがいは控えてください。
うがいによって固まった血がはがれたり、流されたりすると、止血しません。また、一度止まってから再度出血することがあります。
翌日からは食後にお渡しするうがい薬でよくうがいをしてください。
3.痛み
抜歯後の痛みは、抜歯する部位、歯の状態、病巣の様子などによって違いますが、2~3時間で治まるのが普通です。しかし、親知らずを抜いたときなどは、数日間痛みが続く場合もあります。
痛みが強いときは、我慢せずに歯科医がくれた鎮痛剤を飲んでください。鎮痛剤のために治りが遅くなるということはありません。
痛みや腫れがあって冷やす場合は、氷で直接冷やすのではなく、水道水で湿らせたタオルなどで冷やします。
4.食事
麻酔によるしびれが取れたら(2~3時間から数時間)、食事をとることができます。
刺激の強いものは避けますが、痛みがなければ普通の食事をとってかまいません。痛みがあるときは、状態にあわせ痛みが増さないようなものを適宜とります。
5.感染
抜歯後の傷にあらたな感染が起こることは、多くありません。しかし、もともとあった炎症が抜歯の刺激によって急性化し、痛んだり腫れたりすることがあります。
抜歯後、すぐに激しい痛みや腫れ、出血が起こったときは、炎症の再燃、急性化が疑われますので、至急歯科医に相談してください。
6.その他
抜歯当日は、過激な運動、入浴、飲酒などをひかえます。抹消血管が拡張して再度出血するおそれがあり、腫れや痛みが強くなることもあります。
以上のことが注意事項となります。
些細なことでも不安なことや聞いておきたいことなどあれば、担当歯科医師や衛生士、近くのスタッフにお声掛けくださいね。
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